宮沢賢治の理想の世界、イーハトーヴ
”イーハトヴは一つの地名である。
強て、その地点を求むるならばそれは、大小クラウスたちの耕してゐた、野原や、少女アリスが辿つた鏡の国と同じ世界の中、テパーンタール砂漠の遥かな北東、イヴン王国の遠い東と考へられる。
(中略)
そこでは、あらゆる事が可能である。
人は一瞬にして氷雲の上に飛躍し大循環の風を従へて北に旅する事もあれば、赤い花杯の下を行く蟻と語ることもできる。
罪や、かなしみでさへそこでは聖くきれいにかゞやいてゐる。“
これは宮沢賢治が書いた、イーハトーヴにまつわる文章です。
イーハトーヴとは、賢治の心象中に実在した理想の世界。
国境などあらゆるボーダーを越えたところにある、どこか牧歌的で人々が和やかに暮らす世界。
そんな世界に憧れ、賢治の言葉を借りてこの場所を「ihatov」と名付けました。